ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

近藤理論から終活を考える

 「生まれるのに時があり、死ぬのに時がある」(伝道者の書3:2)。
 昨年古希を迎えてから、随分歳を経たなあと思うようになりました。胃を全摘し、C型肝炎にもかかり、何度も腸閉塞を起こし、合併症としての胆石を生じさせ(ビリルビン結石)、大腸がんではなかったみたいですが、大腸を塞ぐほどびっしりポリープが出来たりで、大病から41年良く神は生かして下さったな、と感慨深いものがあります。同時にもう死が近いと考えるようになりました。
 そこで終活、自分はどのように死ぬべきか、遺書はどうするかなど、いろいろ考えています。下左の画像を拡大すると、近藤誠先生のリビングウイルの内容がよくわかります。私もコピーし、少しだけ内容を変えて保存してあります。

 誰もが言いますが、元気なまま「コロリ」、ピンピンコロリが理想的だとすると、以前も取り上げた事のある近藤誠先生の、4年前とちょっと古いですが、『医者に殺されない47の心得』は大いに参考になりました。これはと思った箇所を要約してみます。
 まずわかったのはCTの被ばく量の事です。原発事故後国が避難の目安にした「年間」の被ばく線量は、20ミリシーベルト(1ミリシーベルト以下が当初の目安で、現在残っている帰還困難区域の基準値は20ミリシーベルト以上)ですが、「胸部CT検査は1回でその半分、10ミリシーベルト前後に達します。しかも一般的に「造影CT」といって、1回撮影したあと、造影剤を静脈に注射しながらもう一度撮影するので、2回で20ミリシーベルト、腹部・骨盤CTはさらに被ばく線量が多く、1回で20ミリシーベルト、造影CTまでやればその倍になります」と近藤先生は言っています。念のためネットで調べると、だいたい近藤先生の出している値より小さくなっています(*いかに被ばく量の表示を小さくするか努力しているみたいです)。近藤先生は放射線科の医師としての経験が長いので、先生の言う被ばく量は信頼出来ると思います。ですから「たった1回のCT撮影でも、発がん死亡のリスクが生まれる被ばく線量です」と断定しています。ポジトロン断層撮影=PETも1回での被ばく量が多いので、受けても受けなくても死亡率が変わらないなら、受けないに越した事はありません。
 そのがんの事ですが、健康な人のからだにメスを入れるのは、私の経験からしても、相当なダメージを受けます。がんの為に腹を切開すると、その細胞が「暴れて」正常だった組織に入り込んで増殖します。それで近藤理論では、ほんもののがんなら、たとえ早期であっても既に転移していて、死亡率は放置した場合とあまり変わらないし、抗がん剤で苦しい思いをしていのちを縮めるのはつまらないという事になります。私は断固放置します。ただ痛みだけが苦手なので、近藤先生と同様モルヒネだけは利用します。在宅では点滴を受けて延命するのもやめます。がんと転移という医学会でずっと続いている研究、少し英文で覗いてみましたが、現時点で成果は「分からない」、すい臓がんの場合、早期でも既に転移しているという論文もあり、日本以上に近藤理論に対して有利なようです。この8月9日の国立がん研究センターの発表でも、75歳以上の患者は手術後の抗がん剤投与を控え、85歳以上の患者は痛みを和らげる以外、治療をしないという事例が増加しています。全てのがん患者の5年後の生存率も、昨年より僅かに上昇した程度で、ほぼ全て近藤理論を裏付けています。
 がんにならなくても、ピンピンコロリの為には、健康が欠かせません。それにはまず早寝早起きの習慣をつける事が大切です。近藤先生も相当早寝早起きで、「外が暗くなったら眠り、夜明け前に起きる『超』早寝早起きがベストです」と言っています。私は聖書を毎日読むのが習慣で、寒い今春でもあえて4〜5時頃外が真っ暗な時に起きて、黙読しながら瞑想していました。とにかく新鮮なアイデアが一杯出て来て、そこから一日をスタートさせると、長く感じられます。夜テレビを見ながらだらだら起きているのが一番良くないです。パソコンも同様。夜8時になったら、もう全ての仕事を終えて、さっさと寝るのが一番で、これが元気で長生きの秘訣だと思いました。
 寒暖の差が激しかった昨年冬、周囲では結構長引く風邪を引いている人々が目立ちました。私はひどい風邪にかからないで済みましたが、それは近藤先生の言う「温かくして…ゆっくり休む」のが一番だからです。「温かい飲みものをたっぷり飲んで(*私は昔から干ししいたけを煎じて飲んでいます)、ふとんを多めにかけて、どんどん汗をかかせる昔ながらのやりかたが理にかなっている」とある通りの事を実践しています。インフルエンザ予防対策は、「流行時に人ごみに出ないこと」が一番です。
 アルコールに対しては、聖書にもありますが、ほんの少し飲むだけなら、「百薬の長」になり、ストレス解消の効果もあって、健康の為に良いそうです。飲みすぎは脳萎縮を早く進行させるので、あくまで毎日決めた量だけにします。普通の人はつい量が増えるという危険性を抑えられませんが、私の場合は聖書がブレーキをかけてくれます。
 最後に「元気に、長生きする四つの習慣」が掲げられています。それは1救急の時以外は病院に行かない、2リビングウイル(終末期の医療・ケアについての意思表明書)を書き残す、3転倒を防ぐ、4ボケを防ぐです。
 私は1の場合糖尿病の平均値だけ知る為に病院に行きます。2は既に実行、3は非常に大切です。転倒して骨を折ったら、寝たきりになってしまう可能性大です。1日1時間以上歩きますが、特に気をつけているのがこの転倒防止です。4は特に近藤先生も力説し紙幅を割いていますが、テレビを見続けていると、手足を動かさず、完全に受身なので、「脳が衰える…体も衰えます」ときっぱり。楽しく熱心に、夢や希望を持って物事に取り組むのも大事です。この歳になっても好奇心旺盛で、勉強は好き、テレビはほとんど見ません。
 「兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕らえたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです」(ピリピ3:13−14)と書き記したパウロに見習いたいものです。