ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

JR常磐線夜ノ森駅の解体

「彼らの口を封じなければいけません。彼らは、不正な利を得るために、教えてはいけないことを教え、家々を破壊しています](テトス1:11)。

 いわきに引っ越して来て3年になった。この間広野、富岡、浪江、小高、原ノ町、鹿島などの駅は視察して来た。ところが常磐線夜ノ森駅は見たくても見られなかった。そこはいまだ帰還困難区域にあるからだ。その北の大野駅はやはり帰還困難な所にあるが、教会員の方々と共に許可を得て、その周囲を車で動いた折、ちらっと見た。写真は大野駅前商店街。

f:id:hatehei666:20180426124705j:plain

 夜ノ森はどうしても駄目で、国道6号には厳重な柵があり、富岡インター側から東に動いて、正面に向ってもやはり通せんぼ、直前を左折させられ、36号で6号まで出なければならなかった。国道で言えば、新夜ノ森あたりから双葉まで、信号は常時黄色の点滅、帰還困難の表示が道路傍にある。

 2019年1月21日、遂に富岡町はこの夜ノ森駅の解体を始めた。ニュースで見ると、1921年(大正10年)に開業したそうで、画像検索すると、木造の平屋建てである。さらに見ると、法面に6,000本のツツジが植えられてあったのが分かるが、それらは線量が高く、既に伐採された。

 19年1月9日の富岡町の定点観測地点から夜ノ森駅放射線量を見ると、地上1メートルで毎時1.03マイクロシーベルトあった。(仮に標準を0.23マイクロシーベルトとすると、ずっと除染をやって来たにもかかわらず、まだ高い。町も放射線量が高い事を解体の理由の一つとしている。ちなみに桜並木で有名な駅東の公園は、一部解放されて、桜の季節には見られるが、そのすぐ南に富岡自動車学校があり、そこはこの周辺では一番線量が高く、1.82マイクロシーベルトである。

 2012年3月6日に始まった観測では、当日毎時9.36マイクロシーベルトもあった。このサイトにグラフが載っている。以下のURL参照。

http://tomioka-radiation.jp/space-rad/kukan/kukan-detail.html?point=023

 確かに原発事故以来線量は徐々に下がって来てはいるが、昨年7月以降はほぼ横ばいのように見える。減衰して来たのが、安定してもう下がらないのではないかと感じる。半減期がよく指数関数的に示されるが、被災地を見ると、必ずしもそうならない。

 JRによると、来年3月までにこの夜ノ森駅を含めた帰還困難区域の駅舎を全て建て直し、全線の再開を目指しているそうだ。なぜ急ぐのか?勿論五輪に間に合わせる為である。では線量が下がらなかったらどうするのか?

 「彼らは、わたしの民の傷を手軽にいやし、平安がないのに、『平安だ、平安だ』と言っている」(エレミヤ6:14)というような事を政権はやりかねない。捏造だって平気でやるのだから。帰還困難区域の指定解除の目安年間20ミリシーベルト以下だって、持ち出すかもしれない。そして庶民を納得させ、「平安だ、平安だ」と嘯く。

 来年夜ノ森の桜を夜ノ森駅で下車し、徒歩で見に行きたいという人は、それなりの覚悟が必要だと思う。

 復興の妨げとなる国賊だと言われかねないが。