ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

中高生のネット依存症

 「あなたがたは自分のために偶像を造ってはならない。また自分のために刻んだ像や石の柱を立ててはならない。あなたがたの地に石像を立てて、それを拝んではならない。わたしがあなたがたの神、【主】だからである」(レビ26:1)
 2013年8月1日の厚生労働省調査発表によりますと、パソコンやスマートフォンなどでゲームや電子メールなどに夢中になりすぎてやめられないネット依存症の中高生は全国に約51万8000人いるとの事です。
 この依存症の59パーセントが「睡眠の質が悪い」と答え、依存がない人の2倍近くになりました。「午前中に調子が悪い」は24パーセントで依存がない人に比べ3倍近いそうです。

 電車でスマホンに夢中になっている若者は、少々メタボ気味でひ弱、席が空くと真っ先に割り込み、どちらかの腕を突きだしてそれを覗き込んでいます。皆が同じスタイルで、私としては異常な現象だと見ていました。
 その調査結果を受けてハフポスト・ジャパンでは、8月6日に精神科医の熊代亨氏が「私が中高生のネット依存をヤバいと思う理由」という題で、記事を投稿していました。
 能代氏が中高生の総数から割り出すと、だいたい10人に1人は依存症で、それはアルコール依存症に匹敵するそうです。
 彼らが閲覧を妨げられると、かなり暴力的になるというのは、私も感じる事で、まるで周囲への気配りがありません。それで能代氏はそれを精神疾患と見るべきかどうかについて、文章から見る限り肯定的と言えるでしょう。
 能代氏は「インターネットを使う/使わないのセルフコントロールが完全に破綻し、インターネットに"呑まれて"しまっているところだ。健康も社会関係も省みなくなっ」ている事を指摘した上で、行き着くところ「破滅」が待っていると言っています。そしてどこがヤバいのか、理由を5つ挙げています。
1中枢神経系に大きな負荷をかけすぎる。
 ネット依存者と判定された人の43パーセントが6時間未満の睡眠、午前中の体調不良者は非該当者の1.6〜2.7倍に及んだというのも、氏によれば当然という事になります。「真夜中、交感神経を興奮させながら明滅するディスプレイを凝視し続けるのは中枢神経系にとって結構な負荷になるし、直後に睡眠をとろうとしても深く眠れるわけがない」のです。私も覚えがあります。目の負担ですぐには眠れず、睡眠の質が悪くなる事があります。そして「どぎつい超刺激に彩られた負荷が、いつまでも中枢神経系にかかり続ける」と氏は言っています。
2魅力が強すぎ、終わりが無い。
 ネットには放送時間の終わりが無く、特にネットゲームはプレイ時間が長くなりやすく、長引かせやすいそうです。ですからセルフコントロールが利かなくなってしまいます。
3中高生は大人以上に自律が難しい。
 能代氏は「自律性に優れた人なら、ネットに暴露されてもネット依存まで転がり落ちる心配は少なそうだが、自律性の乏しい、欲求に流されやすい人はたやすくネットに呑まれてしまうのではないか」と懸念しています。
4中高生の技能習得を偏らせ過ぎる。
 「ネット依存に陥れば高確率で心身両面を蝕まれる。中高生時代の技能習得は大きく偏らざるを得ないし、例えば、高校や大学の単位習得などは覚束なくなる」。その通りで、思春期にそうなった人の払う代価はあまりにも大きいと思います。
5にも関わらず、ネットは避けて通れない。
 「アルコールやドラッグは避けて通る道があるけれども、インターネットを避けて通るためには相応の社会的コストを支払わなければならない」。アルコール依存に習熟は要りません。しかし「インターネットはインフラとして生活の隅々に浸透してきているので、ある程度の習熟、ある程度のスキルアップが必要不可欠だ。避けては通れないのだ」と氏は言います。だからネットを使わない人との差は拡大し、仲間外れにもなります。
 教会ではそれを実感します。礼拝と主にある交わりが、携帯やスマホで結構妨げられます。私たちの世代と若者たちの世代で、そうしたものの知識や習熟がないと、話が通じなくなります。ここ1〜2年でその事を痛感します。教会に若者たちが足を向けなくなったのも、そうした事が原因の一つかなと最近思っています。