ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

脳は寝ている間縮んでいる

 「あなたが横たわるとき、あなたに恐れはない。休むとき、眠りは、ここちよい」(箴言3:24)
 2013年10月17日のタイム誌サイトに、上記の題で論文が紹介されていました。
 米国ロチェスター・メディカル・センター(大学)の研究チームは、睡眠が老廃物を除去する為必要である事を示しました。さらに脳細胞はその廃物をさらに効率的に洗い流す為、寝ている間60パーセントも縮む事が示されました。その浄化活動こそ、脳が覚醒時と同じ位エネルギーを使用する理由の一つである、と研究者たちは信じています。
 睡眠は記憶の強化や細胞を再び元気にする事など、多くの重要な機能がありますが、今度それが脳の廃物除去とも関連がある事が初めて示されました。

 研究そのものは昨年から始まり、2 光子励起顕微鏡というものを使ってマウスの脳を調べ、それが独自の分子がらくたを処理する為の給排水システムを持っている事を突き止めました。これは「グリンパティック系」(脳内の老廃物を排出するしくみ、脳の自浄システム)と呼ばれ、脳の血管を囲む細胞「アストロサイト」は多数の突起を持っており、配管の層のように動脈と静脈の周りにあり、このパイプラインを介し分子が移動する事になりますが、その際脳動脈周辺にある脳脊椎液が脳組織に流れ込み、老廃物を流し去り、最終的に肝臓で処分するのに役だっています。
 今回の新しい発見は、このグリンパティック系が睡眠中に活性化され、脳脊椎液の流入量は覚醒時より10倍も活発になりました。なぜならアストロサイトと呼ばれる脳細胞が、睡眠中に60パーセント縮む為、より多くの脳脊椎液が流入できるよう大きな空間が作り出されるので、脳の"洗浄"が効率的に行なわれるからです。
 身体にはリンパ系というものが張り巡らされており、免疫の為に重要な役割を果たしていますが、他にも身体に溜まった老廃物を運搬してきれいにする働きがあります。ところが脳にはそれがありません。或るネットで筆記者が「いわばゴミ収集車がこない離村」という巧みな言葉を使っていました。従ってリンパ管に代わって洗浄作用を行うのが、脳脊椎液なのです。それを睡眠中に縮んだ脳で行なっている事が分かったのは、素敵な事ではありませんか。
 応用としてはアルツハイマー病の治療で、βアミロイドというタンパク質老廃物が脳に溜まる事から、それを押し流してしまおうというアイデアで、それのカギを握るのが睡眠という事になるでしょう。