ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

人工甘味料で代謝異常 腸内細菌のバランス崩す

 「彼の食べた物は、彼の腹の中で変わり、彼の中でコブラの毒となる」(ヨブ20:14)。
 2014年9月18日の東京新聞に、上記の題で記事が紹介されていました。この論文の本は17日のネイチャー誌なので、早速当ってみましたが。いつもの通り「要約」だけでした。それで関連する論文も参照しました。
 ネイチャー誌に発表したイスラエルワイツマン科学研究所のエラン・エリナフ氏と同僚のエラン・シーガル氏の共同研究の掲げた題は、「人口甘味料は腸の腸内細菌叢を変えて、耐糖能異常を引き起こす」というものでした。

画像はhttp://www.gutmicrobiotawatch.org/gut-microbiota-info/より借用。
 耐糖能異常(glucose intolerance)とは、「ぶどう糖グルコース)に対して生体が示す代謝能力のことを指す。インスリン、またグルカゴンやカテコールアミンといったインスリン拮抗ホルモンの影響を受ける。耐糖能異常とは、この代謝能力が障害を受けている状態である。糖尿病は、耐糖能異常が引き起こす代表的な疾患」(gooヘルスケア)とあります。
 研究チームは最も一般的な人工甘味料サッカリンスクラロースアスパルテームを用いて実験をしました。
 これらの人口甘味料の毒性については、既にiireiさんが過去ログで2回取り上げています(http://d.hatena.ne.jp/iirei/20091207http://d.hatena.ne.jp/iirei/20101102)。特に構造式を示し、その毒性を具体的に論じた大いに参照すべき論でした。
 今回の研究チームはそれとは無関係に、ノンカロリー人口甘味料が「代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩して血糖値が下がりにくい状態にする作用がある」ので、「糖尿病や肥満といった生活習慣病のリスクが高まる可能性を指摘」していると、東京新聞は簡単に触れていました。ネイチャー誌要約では、「一般に使われている人口甘味料の摂取は、腸内細菌に対して組成上の且つ機能上の変化を引き起こし、耐糖能異常の進展を促進する事を証明した」とありました。別サイトの紹介では、「この耐糖能異常の進展は、最終的に糖尿病をもたらす」と明快です。
 実験は20匹のマウスを使って行われました。「人工甘味料を含んだ水だけ」「普通の水だけ」「ブドウ糖を含んだ水だけ」を与え、11週間後全てのマウスにブドウ糖を投与して、血糖値のレベルを測定しました。
 すると人口甘味料だけを与えていたマウスにのみ、顕著な血糖値の上昇が出ました。
 研究者たちは人間にもこの実験を試みました。381人の糖尿病でない人のうち、人口甘味料の投与で、40人が高血糖の状態になりましたし、別の7人の健康な人にサッカリンで試したところ、4人にブドウ糖を扱う能力の低下と、腸内細菌の構成の変化が顕著に見られました。
 上記エリナフ氏は「最も衝撃だったのは、糖尿病を防ぐための人工甘味料が糖尿病を引き起こしたりする可能性があるという事実です」と言いました。

 私はこれまで人口甘味料としては、キシリトールを使っていましたが、入手先のコストコで手に入らなくなり、別のものを注文したところ、うっかりスクラロースに替わっている事に気づきませんでした。糖尿病と長く付き合わなければならない者としては、ぞっとして最近砂糖少量に切り替えています。